高岡市在住 A.Mさん55歳 女性
【問診】自宅近くで、夜間に配り物をしていて足元が暗かった為につまづき転倒した際に右手を着き負傷
【検査】ドロップアームテストで激痛、棘上筋腱の圧痛、外転運動制限、運動痛著明、以上のことから棘上筋腱の損傷(肩関節捻挫)と判断

【施術】
(1日目)棘上筋の緊張を緩め厚紙副子で包帯固を施す。
(2日目〜7日目) 肘関節の軸を矯正し上腕部前面の筋肉と後面の筋肉
の緊張を除き肩関節のモビリゼーションと包帯固定。
(8日目以降)かぶれを訴えたため、包帯を除去
肩関節のモビリゼーションで良好まで回復
【考察】
棘上筋は三角筋を助け、上腕を外転・挙上させ、上腕骨頭を関節窩に向けて内方に引っ張る働きがあります。今回の受傷は転倒した際に、介達外力により上腕骨の骨頭と肩甲骨の肩峰の間に棘上筋腱がはさまれた為に損傷したものです。棘上筋腱が断裂した場合は手術によって断裂端と骨を縫合し元に戻しますが、軽度の場合は損傷部位を圧着し固定で治療は可能です。

しかし、我慢して早期の治療を怠ると、棘上筋の腱は石灰化やほかの変性疾患によって肥厚し、腕を外転した時に肩峰の下で肩峰下包を圧迫する、棘上筋症候群やインピンジメント症候群と言った外転時の痛みを残すことになります。
早期の治療は関節を元の状態に戻し、後遺症を残さないためにも重要です。
中川接骨院
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